シーズン2

思いを告げた。「…いつまで待ってもらえる…?」「しっかり考えてくれてからでいいよ。」「1週間位待ってもらいたいかな…。」「えっ…1週間…。」「実は4月から付き合ってる彼氏がいて……」頭が真っ白になった。その先はあまり詳しく覚えていない。3回目のデートだった。
その後、彼氏とは夏から疎遠でもう1ヶ月LINEをしていないこと、10月下旬に一回会う予定で別れを告げられるだろうこと、だから誘いに乗っていたことがわかった。楽しく話す中で彼氏がいるような話は聞かなかったし、聞くことはしていなかった。さらにダメ押しで「でも聞かれたらいないって答えてたかも。」と一言。要するに弄ばれていたのだ。
何回も謝られた。騙してたわけじゃないの、こんなに早くとは思ってなかったの、ごめん…と。プライドをズタズタに傷つけられた俺は怒るに怒れず、彼氏と別れて返事を考えるとの言葉に一縷の希望を抱きつつ、その日は背中を丸めながら帰路に着いた。
1週間後、部活終わりの帰宅途中、代々木駅で電話をうけた。返事はもちろん残念なものだった。
俺は富士そばで味のしないかけ蕎麦を掻き込んだ。大学入ってから2敗目。負け戦ばっかりだな…。次はいい出会いがあるのか、はたまたすでに出会っているのかもしれない。三度目の正直、二度あることは三度ある、俺はどっちなんだろう。混沌とした気持ちを抱えつつ、翌日の月例に向けて一人家路を辿ったのであった。