共感力

医者になるのに知識と技術以外でもう一つよく重要だと言われるのが、”共感力”です。
患者さんの立場に立って物事を考え、共に病気に立ち向かっていく。本当に大切だと思います。
先日、ポリクリのとある科でとある癖強めな先生の外来見学をしていた時の話ですが、患者さんが病気の発作のようなもので、横断歩道を渡るのに40分くらいかかったという悩みを真剣な面持ちで訴えていらっしゃいました。私は後ろの椅子に腰掛け、お話を伺いながら、”それは大変だ、辛いだろうな”と心の中で共感していました。しかし、そこで先生は突如吹き出し、
“えぇ!それってヤーバいよねぇ!?それ轢かれちゃうよね?ね?ヤバいね!?”
と、大爆笑しながら仰っていました。なんならその後も終始そのくだりの半笑いを残しながら診察してました。ちなみに患者さんの顔チラ見したら微笑みをたたえていたので多分全然耐えてました。
この時、あぁまだまだ、自分は生半可な共感力しか持ち合わせていない、と痛感しました。この経験を生かし、今後は先生のように格上の共感力を私も身につけていきたいです。